ホスピタル・ホスピタリティ・ハウスは、1970年代に海外でつくられるようになりました。日本では1990年前後からつくるための運動が展開されてきました。
海外でハウスが設立されたきっかけは、病気の子どもの家族が、遠方から治療を受けに来る他の家族の苦労を知って、ハウスを設立したことでした。
その後、各地でハウスが設立され、「Hospital Hospitality House」や「a home away from home」と呼ばれるようになりました。
「病院近くのわが家」は、これらの英語の表現に対し、ハウスの性格を表すように訳されたものです。
1972年
- 世界で最初のホスピタル・ホスピタリティ・ハウスである「ザ・ケビン・ゲスト・ハウス」がアメリカに開設。
1974年
- 世界的にハウスを提供している「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の第一号がアメリカに開設。
1984年
- ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ設立(本部:アメリカ・シカゴ)。
- 現在、世界約30カ国で300施設近くのハウスを運営。
1986年
- ホスピタル・ホスピタリティ・ハウスの全米ネットワーク組織NAHHH(National Association of Hospital Hospitality House, Inc.)設立。
- 現在、150以上のハウスが加盟。
1988年
- 病院のこどもヨーロッパ協会(European Association for Children in Hospital / EACH)が、ハウスの必要性を明記した「病院のこども憲章(EACH Charter)」を合意。
- 大阪の国立循環器病センターの「心臓病児・親の会」(現NPOサポートハウス親の会)が、遠方からくる心臓病児と家族のために「江坂寮」を開設。
1993年
- 東京の国立がんセンター中央病院小児科の「6A母の会」が中心となったハウス設立活動(現NPOファミリーハウス)が、日本で最初のハウス専用施設「かんがるーの家」を建設。
1998年
- 厚生省が「慢性疾患児家族宿泊施設の整備」として、全国32カ所のハウス建設費補助を決定。
- この国庫補助を受け、「アフラックペアレンツハウス亀戸」が2001年に開設。
2001年
- 「ドナルド・マクドナルド・ハウス せたがや」開設。
- 厚生労働省が「慢性疾患児家族宿泊施設の整備」として、全国でさらに7カ所のハウス建設費補助を決定。
2007年
- 2007年3月現在 日本におけるホスピタル・ホスピタリティハウスは、およそ70運営団体、約125施設に広がっています。